概要

OpenMX Ver. 3.7では、幾何学的位相空間内の二つの安定構造をつなぐ最小エネルギー経路(MEP)を調べるために、 参考文献 [85]に基づくNEB法がサポートされています。 実装の詳細を以下にまとめます。

• 参考文献 [85]の(8)-(11)式に基づく正接の計算

• 参考文献 [85]の(4)式に基づく垂直力の計算

• 参考文献 [85]の(12)式に基づく平行力の計算

• DIIS法+BFGS法によるハイブリッド最適化法

NEBの機能は構造最適化とほぼ同様な手続で利用可能です。そのため、比較的容易に本機能を使いこなすことができるでしょう。 その特徴を以下に列挙します。

• 構造最適化とほぼ同様な手続で使用可能

• ハイブリッドOpenMP/MPI並列化

• 直線初期経路またはユーザー定義による初期経路

• 3つのルーチンのみを付加