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フェルミ面

XCrySDen [105]やFermiSurfer [143,144]を用いてフェルミ面を可視化できます。 まず、次のキーワードを設定して状態密度の計算を実行して下さい。

    Dos.fileout                  on        # on|off, default=off
    Dos.Erange              -20.0  20.0    # default = -20 20 
    Dos.Kgrid                 61 61 61     # default = Kgrid1 Kgrid2 Kgrid3
    FermiSurfer.fileout         on         # default = off, on/off
計算が正常に終了すると、 ファイル「System.Name.FermiSurf0.bxsf」が得られます。 このファイルはXCrySDen[105]で読み込み可能です。 ファイル「System.Name.FermiSurf_s0_aA.frmsf」は FermiSurfer [143,144]で読み込み可能です。 ここで、「System.Name」は「System.Name」であり、Aは原子のシリアル番号です。 FermiSurferに対応するファイルを得るには キーワード「FermiSurfer.fileout」を「on」に設定して下さい。 「Dos.Fileout」と同様に、この目的にために「DosGauss.fileout」も使用可能ですが、 FermiSurferに対応するファイルは「DosGauss.fileout」の場合には生成されませんので注意して下さい。

スピン分極計算の場合には、 「System.Name.FermiSurf0.bxs」と 「System.Name.FermiSurf1.bxs」が生成され、 それぞれupスピンとdownスピンに対応しています。 またFermiSurferを用いて各原子の寄与を解析するために、 「System.Name.FermiSurf_s0_aA.frmsf」と「'System.Name.FermiSurf_s1_aA.frmsf」 が生成され、それぞれupスピンとdownスピンに対応しています。 これらのファイルをFermiSurferを用いて解析することで、各原子からの寄与を色分けしてプロットできます。 例えば、原子1の原子軌道の特性をプロットするには ファイル「System.Name.FermiSurf_s0_a1.frmsf」を読み込みます。 ノンコリニア計算の場合、ファイル「System.Name.FermiSurf.bxs 」と 「System.Name.FermiSurf_aA.frmsf」が生成されます。 また滑かなフェルミ面を描画するには、多数のk点が必要になることに注意して下さい。 例として、fcc構造のCa固体のフェルミ面を図 89 に示します。 この計算に使用された入力ファイルは、ディレクトリ「work」中の「Cafcc_FS.dat」です。


Figure 89: XCrySDen[105]で可視化したfcc構造のCa固体のフェルミ面。 2種類のバンドがフェルミエネルギー(化学ポテンシャル)を横切るため、2種類のフェルミ面を(a)と(b)に表示。 (c) FermiSurfer [143,144]で可視化されたフェルミ速度の色分けプロット。 計算に使用された入力ファイルはディレクトリ「work」中の「Cafcc_FS.dat」。
\includegraphics[width=16.0cm]{FermiSurface.eps}