MPI版のOpenMXをインストールするには、「source」ディレクトリに移動し、「makefile」を編集し、CC、FC、LIBを設定することでコンパイラおよびライブラリを指定します。 「makefile」のデフォルトのCC、FC、LIB設定は以下の通りです。
MKLROOT = /opt/intel/mkl CC = mpicc -O3 -xHOST -ip -no-prec-div -qopenmp -I/opt/intel/mkl/include/fftw FC = mpif90 -O3 -xHOST -ip -no-prec-div -qopenmp LIB= -L${MKLROOT}/lib/intel64 -lmkl_scalapack_lp64 -lmkl_intel_lp64 \ -lmkl_intel_thread -lmkl_core -lmkl_blacs_open mpi_lp64 \ -lmpi_usempif08 -lmpi_usempi_ignore_tkr \ -lmpi_mpifh -liomp5 -lpthread -lm -ldlCCとFCは、それぞれCとFORTRANのコンパイラを指定し、LIBはリンクするライブラリを指定します。 Ver. 3.6まではFCの指定は不要でしたが、ELPAに基づく並列固有値ソルバ [39]の導入に伴い、 Ver. 3.9ではこれが必要となります。 OpenMPが利用不可の環境では「-Dnoomp」オプションを指定して下さい。 コンパイルとリンクが正しく行われ、 十分に最適化された実行ファイルを作成するには、 実行環境に適したCC、FC、LIBの設定を行うことが必要です。 これらのオプションの設定後、以下のコマンドよりインストールを実行します。
% make installコンパイルが正常に完了すると、「openmx」という実行ファイルが「work」ディレクトリの下に作成されます。 OpenMXの実行効率を上げるために、必要に応じて実行環境に合わせてコンパイラやコンパイラオプションを変更することで、最適化された実行ファイルを生成することができます。 「source」ディレクトリの「makefile」ファイル内には、CC、FC、LIBの設定例がいくつか用意されていますので参考にして下さい。