交換相関エネルギーは電子密度の重ね合せに対して線形ではありません。擬ポテンシャル法では価電子の電子密度から交換相関エネルギー を評価するため、内殻電子と価電子の重ね合せから生じる交換相関エネルギーの非線型性が問題となります。 この非線形性を考慮するために、部分内殻補正 [14]が適用可能です。 部分内殻補正に使用される部分内殻電荷は次のキーワードによって生成されます。
本キーワードを「ON」に設定すると、交換相関汎関数に対する部分内殻補正 [14]で使用する部分内殼電子密度
が計算されます。
本キーワードは部分内殻電子密度を計算するためのパラメータを設定します。
部分内殻電子密度
は、内殻電子密度 (
)と価電子密度 (
)の比
(
)が「pcc.ratio」に一致する半径
の内側では4次の多項式を用いて近似されます。
本キーワードは部分内殻電子密度を計算するためのパラメータを設定します。
部分内殻電子密度
は半径
の内側では4次の多項式を用いて近似され、
原点における部分内殻電子密度
の値は、
=pcc.ratio.origin
という関係から決定されます。
分子や固体の計算において、急峻な部分内殻電荷を用いた場合には積分精度の確保が難しく、数値的な不安定性が生じる可能性があります。 数値的な観点からは、ある程度滑かな部分内殻電荷を使用することを推奨します。