例として、三次元トポロジカル絶縁体のBiSe の不変量を計算します[83]。
SCF計算
ディレクトリ「work」に収容された「Bi2Se3-Z2.dat」を用いて、以下のキーワードを設定し、
SCF計算を実行します。
HS.fileout on #on|off, default=offSCF計算が正常に終了すると、出力ファイル「Bi2Se3-Z2.scfout」が生成されます。
Z不変量の計算
ポストプロセスコード「Z2FH」を用いたZ不変量の計算の前に、
ディレクトリ「source」にてコードを以下のようにコンパイルします。
% make Z2FHコンパイルの後に、実行ファイル「Z2FH」がディレクトリ「work」に生成されます。 そして、以下のようにZ不変量の計算に進みます。
% ./Z2FH Bi2Se3-Z2.scfout or % ./Z2FH Bi2Se3-Z2.scfout < Z2FH.in > Z2FH.out or % mpirun -np 4 ./Z2FH Bi2Se3-Z2.scfout < Z2FH.in > Z2FH.outファイル「Z2FH.in」は以下のように「Z2FH」の計算に必要とされるパラメータを含んでいます。
5 1 1
上記の最初の実行例では、以下のようにプログラムから対話的に問われます。
****************************************************************** ****************************************************************** Z2FH: code for calculating the Z2 invariant of bulk systems by Fukui-Hatsugai method. Copyright (C), 2019, Hikaru Sawahata, Naoya Yamaguchi, Fumiyuki Ishii and Taisuke Ozaki This is free software, and you are welcome to redistribute it under the constitution of the GNU-GPL. Please cite the following article: H. Sawahata, N. Yamaguchi, H. Kotaka and F. Ishii, Jpn. J. Appl. Phys. 57, 030309 (2018). ****************************************************************** ****************************************************************** Mesh1 Number(Half Direction):5 Calculate All plane?(0:No,1:Yes)1 Restart?[1:x0,2:xpi,3:y0....]1 Read the scfout file (Bi2Se3-Z2.scfout) *** The file format of the SCFOUT file: 3 And it supports the following functions: - jx - polB - kSpin - Z2FH - calB ***
Z2FHのパラメタ
入力ファイル「Z2FH.in」のパラメータを以下に説明します。
出力ファイル
ポストプロセスコード「Z2FH」による計算の後、以下のファイルが生成されます。
このファイルは不変量の計算結果を記録します。 すべてのk面で計算する場合(第二行で1を指定した場合)は、 以下のように 6個のk面での不変量が第一行に並び、 4個のk面での不変量が第二行に並びます。
Z2 invariant:(x0,xpi,y0,ypi,z0,zpi)=(1.000000,-0.000000,1.000000,-0.000000,1.000000,-0.000000) Z2 invariant:(nu0,nu1,nu2,nu3):(1,0,0,0)
整数値の場のデータファイル。 ここでLCNumの前の*は1から6まで走るインデックスです。 数値 (1,2,3,4,5,6) はそれぞれ に対応します。 4面のみを計算する場合は、 に対応する四つのファイルLCNum(2,4,5,6).datが生成されます。
Gnuplot用のスクリプトファイル。 ここでLCNumの前の*は1から6まで走るインデックスです。 数値 (1,2,3,4,5,6) はそれぞれ に対応します。 4面のみを計算する場合は、 に対応する四つのファイルLCNum(2,4,5,6).plが生成されます。 整数値の場を以下のように可視化できます。
% gnuplot LCNum1.pl
このファイルは入力ファイルのコピーです。 これはSCF計算に用いられたもので、scfoutファイルから再構築されました。
例として、での整数値の場を図 77に示します。
これは上記で説明した手順で「gnuplot LCNum1.pl」として得られます。
はゲージに依存する値なので、計算環境によっては異なる結果になるかもしれません。
他方、Z不変量は再現されるはずです。
|